ビジネスアイデアパターン

部分的にカスタマイズ


商品やサービスには、オーダーメイドのものと、レディメイドのものがあります。オーダーメイドは、顧客の好みに合わせて自由に注文できるため人気がありますが、納品までに時間がかかる、値段が高くなるなどの欠点もあります。一方、レディメイド、すなわち既製品は、すべての顧客にとって完璧な商品とはならない反面、安価ですぐに納品されるという利点もあります。そこで、それぞれの利点を活かし、大枠を既製品にして部分的にカスタマイズをすることで、顧客の好みに合ったものをすぐに提供するというビジネスモデルです。

■分譲マンション

分譲マンションは、マンションの一室を購入する仕組みですが、マンションが完成する前にモデルルームを見て購入します。基本的には既製品になりますが、部屋の大きさや間取りの大枠は決まっていながらも、壁紙、ドア、床材など、細かい部分は複数の種類から選ぶことができ、室内を顧客の好みの雰囲気にカスタマイズすることができます。既製の間取りでありながらも、部分的に自分好みにカスタマイズすることができるため、人気が高く、分譲マンション業界の主流の仕組みとなっています。

■シャツ

シャツの販売方法には、既製品から選ぶレディメイドと、採寸や生地選びから行うオーダーメイドの2通りがあります。既製品にも多くの種類があり、自分好みの商品を探して購入することもできますが、オリジナリティーを求めるには限界があります。一方、完全オーダーメイドのシャツは、すべて自分の好みで選ぶことができるため人気がありますが、非常に高価で仕立てに時間がかかります。そこで、部分的にカスタマイズできるシャツがあってもいいのではないでしょうか。例えば、ボタンだけ自由に選べる仕組みにし、選んだボタンをすぐに取り付けて販売することは十分に可能です。パンツの丈直しレベルの作業で、ボタンの取り付けは可能です。同じシャツでも、ボタンが変わるだけで印象は大きく変わるため、少しのカスタマイズが大きなオリジナリティを生み出し、多くの潜在需要を掘り起こせるはずです。