メニューアイデアパターン

フォトジェニックを意識する


フォトジェニックとは、写真うつりがいい、写真映えするというような意味で使われます。写真映えする料理を提供することによって、顧客が料理の写真を撮りたくなり、撮った写真をSNSに投稿する人が増えると、一気に情報が拡散され、絶大な宣伝効果を生みます。このように、写真を撮りたくなるような料理を提供することで、SNSでの拡散による宣伝効果を狙うという、メニューアイデアパターンです。

■立体マシュマロラテアート

FabCafe(ファブカフェ)Tokyoは、3Dプリンターやレーザーカッターなどを使うことができるものづくりカフェで、マシュマロを用いた立体ラテアートのコーヒー「マシュマロラテ」を提供しています。ラテアートは世界的にも人気があり、芸術的なラテアートを描くバリスタも多くいますが、ファブカフェでは立体のラテアートを施すことで、フォトジェニックの要素を大幅に高めました。ファブカフェでマシュマロラテを飲んだ顧客による写真の拡散で、知名度が大きく向上し、マシュマロラテを目当てに来店する顧客も増えています。

画像引用元:FabCafe Tokyo公式Instagram(https://www.instagram.com/fabcafe_tokyo)

■額縁型チュロス

写真映えする、写真を撮りたくなるという要素は、必ずしも料理自体が綺麗であったり、可愛かったりする必要はありません。食べ物と一緒に写真を撮りたくなるという工夫を施すことも、ひとつの方法と言えます。そこで、額縁型のチュロスがあってもいいのではないでしょうか。通常は棒状のチュロスですが、四角く一周する形状の額縁型にすることで、自分の顔を額縁の中に入るようにチュロスと一緒に自撮りしたくなるはずです。また、四角ではなく円状であっても、顔が収まる大きさであれば、同様の効果があるはずです。それにより、SNSでの拡散が期待できます。

■日付入り料理

写真を撮りたくなるという状況は、料理の見栄え以外にも、作り出す手段は多くあります。例えば、その日、その時にしか食べられない、見ることができないという工夫をするだけで、記念の意味で写真を撮りたくなります。そこで、料理に日付を書いてみてはいかがでしょうか。バースデーケーキに、日付をデコレーションすることがよくありますが、通常のメニューに日付をデコレーションしてしまえばいいのです。料理の種類によっては、デコレーションをするのが難しい場合もありますが、その場合は、ディッシュアートでも構いません。日付を入れることで、その日の記念になるため、写真を撮影する人が増えるはずです。

■動くアート

写真映えすることで人気となったラテアートは、平面のラテアートから立体のラテアートに進化しました。そこで、さらに進化をさせ、「動く」という視点で新しい料理を考えてみてもいいのではないでしょうか。例えば、鰹節を温かい料理の表面に振りかけ、動物の毛と見立てたアートを施すこともできるでしょう。動くアートにすることで、写真撮影だけでなく、動画撮影をしてもらえる可能性があり、動画の拡散による宣伝効果を期待することができます。

■色が変わるスープ

色が鮮やかで美しかったり、カラフルであったりと、料理の色は写真映えするかどうかを決める重要な要素のひとつです。しかし、色でフォトジェニックを演出するためには、食材や調味料の選定にも関係するため、決して簡単ではありません。そこで、「色が変化する」という要素をいれてみてもいいのではないでしょうか。例えば、色が変わるスープです。紫キャベツなどのアントシアニン系色素の入っている食材をベースとしてスープを作り、そこにレモンを絞ると赤色に変化するというような仕掛けをすることで、動画を撮影してもらえる可能性が大きく高まります。