商品アイデアパターン

最新スペックでレトロな外観に


レトロな外観を持つアイテムの人気が高まっています。感じ方は世代によって異なりますが、そのデザイン性に惹かれたり、懐かしさを覚えたり、あらゆる感情に訴える特別な魅力を秘めています。一方で、古いものには当然デメリットもあり、現代の技術と比べ大きく遅れているため、機能性、利便性の面ではるかに劣ります。そこで、復刻版の発売や、あえてレトロな外観に仕上げた新製品の発売をすることで、このような需要に応えることができます。つまり、中身は最新、外観はレトロという、商品アイデアパターンです。

■クラシックカー風自動車

株式会社光岡自動車は、改造自動車メーカーとして根強いファンの多い自動車メーカーです。トヨタや日産といった一流自動車メーカーの車体を購入し、解体をして、クラシックカー風のオリジナルのボディーを付けるという手法で、クラシックカー風の新車を製造しています。全て職人による手作りのため、高価格帯にはなりますが、中身がトヨタや日産の最新の車体であるという自動車としての信頼性、クラシックカー風の心に響く外観でありながら新車であるという全てのメリットが集約されているため、好調な売上を維持しています。また、そもそもがクラシックカー風に作られているため、長年愛用してもデザインの流行り廃りに左右されない、つまり長く使用しても古臭くならないというメリットもあります。

画像引用元:株式会社光岡自動車HP(https://www.mitsuoka-motor.com)

■ブラウン管型液晶テレビ

株式会社ドウシシャは、ブラウン管型の液晶テレビを商品化しました。昭和時代のブラウン管テレビのようなレトロな外観でありながら、中身は最新のハイビジョン液晶テレビです。もちろん、リモコンも付属されています。実際にブラウン管は入っていないため、意味なく大きいボックス部分は、上部が開いて収納スペースとなっており、機能性にも富んでいます。レトロなインテリアを好む人にとってはもちろんですが、日本家屋の旅館などにも需要が見込めます。

画像引用元:株式会社ドウシシャHP(https://www.doshisha.co.jp)

■固定電話型携帯電話

株式会社エイビットは、固定電話型の携帯電話「スゴい電話」を商品化しました。販売は、エックスモバイル株式会社が行っています。昔ながらの固定電話の外観でありながら、通信システムは全て携帯電話と同様です。そのため、外観だけでなく、固定電話としてのメリットも多く、ボタンが大きくて押しやすい、受話器が持ちやすいなど、高齢者にとって、あるいはオフィスでの仕事において適しています。また、通信は携帯電話と同じであるため、電話線に繋ぐ必要がなく動かすことが可能であることや、固定電話のような面倒な契約も必要ないため、固定電話と携帯電話のメリットが集約された商品になっています。昔ながらの外観と機能を併せ持った商品です。

画像引用元:株式会社エイビットHP(http://www.abit.co.jp)

■ブラウン管型液晶テレビ

◇◆このアイデアは現在は商品化されています◆◇

最新技術の開発が目まぐるしいテレビ業界ですが、昭和時代のブラウン管テレビのレトロな外観に魅力を感じる人も多くいます。しかし、状態よく残されているブラウン管テレビは少なく、そもそもデジタル放送化されたことにより使用することすらできないのが現状で、ブラウン管テレビの外観に惹かれながらも生活に取り入れることは事実上困難です。そこで、外観はブラウン管テレビで、中身は最新スペックの液晶テレビがあると面白いのではないでしょうか。レトロなインテリアを好む人にとってはもちろんですが、日本家屋の旅館などにも需要が見込めます。

画像引用元:昭和毎日(http://showa.mainichi.jp)