ビジネスアイデアパターン

日本の中古品を海外で販売


日本の商品は品質が高いことは以前から世界的にも認められていますが、日本人は丁寧に物を扱うため、日本の中古品の品質の高さにも注目が集まっています。日本で使用されたという実績と、丁寧に使用されたためまだまだ十分に使えるという品質が、ユーズドンジャパンという新たな価値を生み出しています。そこに目を付けたのが、日本の中古品を海外で売るというビジネスモデルです。

■ビィ・フォアード

株式会社ビィ・フォアードは、日本の中古車を海外で販売する事業を展開しています。国内で仕入れた中古車を、インターネットで海外に販売しており、特にアフリカ市場で多く販売しています。日本の中古車は品質が高く、綺麗で故障しないため、走行距離が長く日本では廃車になるような車であっても、アフリカでは飛ぶように売れます。左側走行のケニアでは、右ハンドルの日本車が特によく売れます。インターネットでの販売のため、掲載する情報、写真などが重要になりますが、現地の人が欲しがる情報を徹底的に調査し、それらの情報を細かく掲載することで、販売台数を大きく伸ばしています。

■エコリング

株式会社エコリングは、何でも買い取ることをコンセプトとしたリサイクルショップです。リサイクルショップはごまんと存在しますが、そのほとんどは、商品のジャンルやブランド、品質などを限定して買取を行っているため、売りたい物を持ち込んでも買い取ってもらえないことは多々あります。そのようなストレスを解消するため、何でも買い取る仕組みにしました。もちろん、法に触れるものなど、一部買取できない物もありますが、アパレルであればノーブランド品やシミのついた物、化粧品であれば使いかけの物など、通常は買い取らない物まで買い取ります。それらを買い取ることができる理由は販路があるからで、その販路こそが海外なのです。国内で売れる良品はもちろん国内で販売しますが、国内では需要のないものは、需要のある国に輸出して販売します。例えば、使い古したスニーカーは、タイに輸出されます。このように、日本の中古品を、その価値が発揮される国を選んで輸出することで、日本で何でも買い取り海外で何でも売るというビジネスモデルを実現しています。

■中古車を塗装して海外で販売

日本の中古車は海外で高い評価があり、需要のある適切な国に輸出をすることで、販売することは可能です。しかし、販売する国や用途ならではのニーズを把握し、それに合わせて塗装をすることで、より高い価格で販売できるのではないでしょうか。国ごとに好まれる色を把握して塗装をしたり、高級イメージのある色に塗装をしたり、砂埃の多い国では汚れの目立たない色に塗装をしたり、更には、あえて派手な目立つ柄に塗装をしてタクシー用にしたりと、少しの手間と工夫を加えるだけで需要と価格を引き上げることができるはずです。

日本の中古品を海外で販売する上で最も重要なのは、現地のニーズを徹底的に調査することです。単純に何が売れるかということではなく、どのような点を重視しているのか、その商品を購入した先に何を期待しているかという、細かい部分が重要です。そして、現地の人が重視する部分にフォーカスして販売します。可能であれば、重視する部分に手を加えることで、より商品価値を高めることもできます。海外でのビジネス展開に共通することではありますが、現地の人のニーズを奥深くまで理解して、戦略を立てることをおすすめします。