メニューアイデアパターン

外食店で提供しているメニューの種類は豊富で、顧客にとっては好きなメニューを選べるというメリットがある反面、どの料理もおいしそうで、一つを選ぶのが難しいという課題もあります。ひとつひとつが小さい料理であれば、異なる味を複数注文することもできますが、一食分のサイズであることが当たり前の料理も多くあります。そこで、サイズの大きい料理を、あえて一口サイズにすることで、顧客は一口ずつ多くの味を食べることができるようになります。このように、通常はサイズの大きい料理を一口サイズにし、様々な味をセットで注文できるようにするという、メニューアイデアパターンです。

ハンバーガーは、食べたいと思う美味しそうなメニューほど、ボリュームも大きい傾向にあります。特段食べる量が多い人でない限りは、一食で食べるハンバーガーは１個です。しかし、様々な味を食べてみたいと思う人も多くいます。このようなニーズに応えたミニハンバーガー専門店「coeur（クール）」は、様々な味のミニハンバーガーをたくさん食べることができるお店です（注：現在は閉店しています）。また、専門店化はしていませんが、ミニハンバーガーをメニューに揃えている店は多くあり、ミニハンバーガーをスライダーと呼ぶこともあります。一食に１個がハンバーガーの常識ですが、たくさんの味を食べてみたいというニーズにガ合致し、また見た目の可愛らしさもあり、ミニハンバーガーを取り扱う外食店は増えています。

ピザは多くの外食店で提供されていますが、大きさにはさほど大きな差はなく、一人一食一枚というのが一般的です。一方で、たくさんの味を食べたいと思う顧客は多く、複数の人数で、お互いの注文したピザをシェアし合うシーンをよく目にします。ハーフ＆ハーフという、２種類の味が楽しめるメニューを展開しているお店もありますが、２種類では足りないという声も多く聞きます。そこで、より多くの味を楽しめる、ひとくちピザを作ってみてもいいのではないでしょうか。好きな味を10個選べるセットなどにすることで、たくさんの味を楽しみたいというニーズに応えられるはずです。

パスタを提供している外食店はたくさんあり、サイズを選べる店舗も少なくありませんが、あくまでも一食一メニューです。一方で、何種類かの味を食べてみたいという顧客は多く、複数人数で、取り皿を使用してシェアし合うシーンをよく目にします。しかし、取り皿に取る作業が面倒だったり、大人数でなければ多くの種類を食べることができないという課題があります。そこで、つけ麺タイプのパスタにして、スープを少量ずつたくさん楽しめるようにしてはいかがでしょうか。麺の種類をひとつ、スープの種類を５つ選んでセットにするなど、多くの味を食べられるようにすることで、より一層顧客にパスタを楽しんでもらえるはずです。