セールスアイデアパターン

話題性ある企画でメディアへの露出を高める


商品やサービスの販売を促進するために最も効果的な手法は、宣伝広告を行うことです。しかし、テレビCMや駅のポスターなど、多くの消費者の目に触れる広告を打つためには、大きな費用が発生します。そこで、費用をかけて広告を打つのではなく、メディアが取り上げたくなるような話題性のある企画を意図的に仕掛けることで、費用をかけずにメディアへの露出を高め、宣伝広告効果を狙うというセールスモデルです。

■ひらかたパーク

大阪にあるひらかたパークでは、コストをかけずに話題性のある企画を定期的に仕掛けることで、多くの顧客を集めることに成功しています。垂直落下アトラクションに仕掛けた「目隠しライド」では、アイマスクをして乗ることで、スリルが増すという企画を実施しました。また、観覧車に仕掛けた「ロシアン観覧車」では、観覧車40台中4台の窓をふさぎ外が全く見えないようにすることで、ロシアンルーレットのようなドキドキ感やワクワク感を与えるという企画を実施しました。外が見えない観覧車に乗れるまで、何度も列に並び直すという顧客も続出しました。このように、メディアが興味を持つような企画を行うことで、その報道を見て多くの顧客が集まるのです。

■旬熟成 GINZA GRILL

旬熟成GINZA GRILLは、熟成肉を専門に提供している外食店です。品質の高い熟成肉を製造し、提供することで人気を集めていますが、「リスニングイーツ」という企画が多くのメディアに取り上げられたことが、その人気の大きなきっかけとなっています。リスニングイーツは、目隠しをして熟成肉を食べるという企画で、目から入る情報を遮断することで、本当の肉の味を集中して最大限に味わうことができるという仕掛けです。高品質の熟成肉を提供する店舗ならではの企画を多くのメディアが取り上げ、大きな話題となりました。

■すしざんまい

すしざんまいは、株式会社喜代村がチェーン展開をする寿司店です。選び抜かれた新鮮で高品質なネタはさることながら、「まぐろ解体ショー」と呼ばれる、まぐろを解体する様子をショーのように顧客に見せるという企画が話題となり、人気を集めています。200kgや300kgを超える本まぐろを解体するショーは、すしざんまいの名物ともなっています。特に、毎年恒例となっている、初セリで高額で落札したまぐろを社長自らがさばくというパフォーマンスは、非常に多くのメディアに取り上げられ、大きな宣伝広告効果を生んでいます。

■格之進R

格之進Rは、門崎熟成肉を提供している外食店です。提供される肉の品質の高さが人気を集めていますが、もうひとつの目玉として、貸切限定のイベント「お肉の解体ショー」を実施しています。貸切の顧客限定で実施される企画で、客席の中央で、スタッフが解説をしながらお肉を解体していきます。お肉の部位の特徴などを見て学ぶことができる人気のイベントで、多くのメディアが取り上げています。解体ショーを見るために、貸切予約をするという顧客も増えています。

■大相撲企画席

スポーツ観戦に企画席を設けることで、集客に成功している例は多々あります。プロ野球では、バーベキューをしながら観戦できるシートを設けたり、婚活シートという企画を行った事例もあります。そこで、大相撲においても企画席を設けてみてはいかがでしょうか。例えば、落ち着いて本格的な和食を食べながら大相撲観戦ができる席を設けることで、従来とは異なる大相撲の楽しみ方が生まれます。また、日本の伝統的な国技を、本格的な和食を食べながら観戦できるとなれば、海外メディアの反応も期待でき、外国人旅行客の利用が増えることが想定されます。